ISO取得&業務管理ソフト シナプス
 
 
 
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 1. ISO9001
 
a)原則からみたメリット

 ISO 9001は品質に関わるマネジメントシステムで、顧客満足を満たす体制を社内に構築する仕組みのことです。品質マネジメントシステムの原則は、顧客重視、リーダーシップ、人々の参画、プロセスアプローチ、マネジメントへのシステムアプローチ、PDCAサイクル、継続的改善、意思決定への事実に基づくアプローチ、供給者との互恵関係が挙げられています。そこから考えられるメリットを見ていきましょう。

 顧客重視の姿勢は、どの企-業や組織でも声高に唱うものですが、実際どの程度きっちりやっているでしょう。また、それを示すことができているでしょうか?口先だけの論外の組織は除いて(決して某なんとか庁のことではなく)、ほとんどの企業や組織は、顧客を大切にし、その挙動に注目しているでしょう。顧客に満足して頂きたい、満足してもらえるサービスや商品を提供したいと思うのは、誰しも当然の欲求です。そのことが、企業や組織の究極の目的である自己の継続につながるからです。
 ISO 9001 品質マネジメントシステムでは、組織の本業である製品およびサービスを通じて、顧客の満足を図る方法を示しています。「品質」とあるので、製品と考えがちですが、英語では「Quality」で、プロダクトやサービスだけに限定していません。営業活動などを含めたほとんどすべての活動に及ぶ「Quality」を対象としているのです。
 自ら取組むとすぐにご理解いただけることですが、顧客要求事項をきっちりと管理する姿勢だけでも、顧客にとってはうれいしことです。自分が顧客側に立てばISO 9001を取得している会社だと安心できるようになります。一般市民の品質マネジメントシステムへの理解が低いから、またISO 9001の取得によって顧客が増えるわけではないというのは、ネガティブシンキングそのものです。営業が自分の伝えたい内容をきっちり聞いてくれる。使ってみないと分からないことも前もって考えておいてくれる。ましてクレームが途中でうやむやにされることなくトップマネジメントまで伝わっていく。このようなことが第三者によって確認されている。もしあなたが顧客なら、口先だけの会社でなく本当に安心して購入できる会社から購入したいと思いませんか。
 顧客重視の姿勢を示し、実践することが企業の未来を開くのです。

 ● 従業員が到達点、目的を理解 → やる気を起こさせられる
 ● 事例を示した活動の指導 → 継続的な改善が可能

 トップマネジメント(経営層)は、リーダーシップを示せていますか?「社員をしっかり引っ張っていっている」なんて社長さんも多いかとは思います。しかしここでいうリーダーシップは、馬力と気合いで引っ張ることではありません。理論的に説明し、納得させ、意見を取り入れ、方針、目的、目標とダウンサイジングをかけ、より具体的に数値化可能な管理項目を設定し、社員のやる気を引出してくることなのです。
 リーダーシップとは、マネジメントシステムを継続的に動かすことに通じます。経営者の意思の実現とその手法の確立、そして効果的な継続的運用を維持することがリーダーシップを示すことになるのです。船でいうと分かりやすいのですが、船長とエンジンは、違うものなのです。「社員をしっかり引っ張っていっている」と言う社長さんは、きっとエンジンと船長を兼ねてます。船体は会社、エンジンや設備、一般乗組員は社員、船長は社長なのです。社長は、会社の運行を制御するのが役目です。
 理論的な意思決定とルール化された意思伝達手段、計画、実行、そして継続的な改善が組込まれているのがマネジメントシステム、すなわち経営のシステムです。

 ● 市場のチャンスに対応 → 利益、シェア拡大
 ● 顧客からの信頼が厚くなる → 新規顧客獲得

 仕事の権限-を従業員に委譲していますか?もちろん権限には責任がついて回ります。責任と権限を委譲して仕事を従業員に任せるためには、どのようにすれば良いのでしょう。「この仕事は、お前に任せた!」と皆の前で宣言しても、任された従業員はたまったものではありません。任せるには、任せるための手順があり、ルールが必要です。責任を明確にし、権限の範囲を定め付与する。仕事の範囲や手順が明確でないと結局のところ責任と権限があやふやになります。逆に、仕事の手順と判断基準が明確に定められ、責任と権限を付与されるとどうでしょう。任される社員も仕事がはっきりと理解できます。そして仕事に意欲と責任を感じてくれるようになると思いませんか?

 ● 従業員の意欲が増す
 ● 自分の仕事に責任を持つようになる

 プロセスとは、インプットをアウトプットに変える行為を指します。最上位のプロセスは、インプットが経営者の方針、プロセスが組織の業務、アウトプットが利潤であり、組織の継続です。小さなプロセスでは、会議の開催など1日で終わるプロセスもあります。すべてが組織の活動であり、プロセスです。
 プロセスアプローチは、このプロセスを円滑に効率よく動かすための仕組みです。プロセスアプローチの構成要素は、インプットとアウトプット、プロセスを動かすために必要な経営資源、そして運営管理の手順があります。インプットには、顧客の要求、法規制など社会の要求、そして様々な情報があります。アウトプットは、活動の結果で、最終的には製品やサービスですが、中間的には計画書や報告書、管理記録等があります。プロセスを動かすには、必ず経営資源の投入が必要になります。経営資源とは、人材であり、時間、場所、設備、エネルギーなどを指します。そして手順を取り決め、実行する管理手法が必要です。経営資源の投入の管理(意識)、そして手順と実行管理の手法の存在することが、プロセスアプローチの要点となります。
 会議の開催で考えても、会議には目的があり、決議すべき事項(目標)があります。これがインプットです。アウトプットは、決議結果および議事録です。といってもアウトプットのない会議も結構多いようです。投入すべき経営資源は、人的資源、会議室、会議機材、議事録を作成するための用品などがあります。そして、会議開催の手順と管理手法が必要になります。適当に声をかけて、「開催します」、話す内容がなくなれば「終了します」では、手順があり、管理されているとはいえません。会議が手順通り招集され、開催され、終了したのか。決議された事項は議事録にまとめられ、会社の活動に反映されたのか。会議は、効率的に進められたのかが、後のチェックで分かるようにしておくことが必要なのです。このような一つ一つのプロセスを管理していく手法がプロセスアプローチです。

 ● 資源の効果的な活用 → コストの削減、サイクルタイムの短縮
 ● 改善の機会に的を絞り、優先順位がつけられる

 システムとは、プロセスの一塊のことです。システムの構成要素は、プロセスですから、当然ながら、インプット、アウトプット、経営資源、管理手法の要素を含みます。そして、プロセスが複数ありますから、プロセス間の順番、相互作用、運用管理の手順が必要になります。これら必要事項を備えたシステムを、マネジメントシステムと呼びます。
 ISOのマネジメントシステムでは、システムの構成要素をプロセスとすることにより、プロセスの管理と相互関係を維持することで、システムを有効に運用しようとします。その流れをPDCAサイクルといいます。

 ● プロセスの調整 → 所望の結果を獲得
 ● 重要なプロセスに力を集中できる

 プロセスアプローチとPDCAサイクルは、マネジメントシステムの基本です。およそ管理や経営と名のつくものであれば、すべてプロセスアプローチが必要です。そして、プロセスの集まりであるシステムでは、PDCAサイクルが効果的だと言えるでしょう。
 品質マネジメントシステムと大層な案件でなくても、例えば、旅行でも、目的があって(方針の決定)、スケジュールを立て(P)、楽しんで旅行をし(D)、返ってきたらお土産話に花を咲かせる(C、A)などは普通でしょう。
 PDCAサイクルは、このように会社の方針を基に目的、目標を立て、実現のための計画を立て(Plan)、計画に従い実行し(Do)、実行の過程と結果を確認し(Check)、そして確認したデータを分析し改善する(Act)というサイクルです。大抵の会社は、PDCAそれぞれは結構やっておられるのです。やっていないと会社が存続していないでしょう。しかし、順番が無茶苦茶であったり、管理がされていなかったり、つながっていなかったりしています。やっているような気分になるのは当然ですが、実際はPDCAサイクルにはなっていないです。プロセスアプローチとPDCAサイクルは、マネジメントシステムの基本であり、生命線です。マネジメントシステムは、経営のシステムですから、システムなき経営は「どんぶり経営」となりますね。

 ● 業務を手順化 → ワークフローが確立でき社員で共有できる
 ● 組織としてレベルが上がり、問題の原因をつきとめやすくなる

 組織は、継続的存続を求めます。そのためには、システムは時代と要求に合わせて、継続的に変化していかなければいけません。これを改善と呼んでいます。
 改善などは、適宜行っているといわれるのは、ごもっともですが、求められかつ必要なのは、「継続的」です。ここで言う「継続的」は、繰り返しやるという意味以外にシステムとして継続性を担保すると言う意味を含みます。システムは、プロセスの集まりであり、PDCAにより成り立ちますから、継続的改善においては、計画、実行、確認、改善のプロセスを含んでいる必要があります。
 改善活動が、システムにより担保されるということは、経営者のみに依らず、組織として改善活動に取組むということになりますから、笛吹けど踊らずの社員も徐々にマネジメントに参画することになってくるのです。上からの一方向の改善指令は、ここでは改善とは呼ばないのです。このような改善指令は、業務の転換といえば良いのでしょう。改善は、システムのチェックによりプロセスの関係者により客観的根拠を基になされる活動なのです。だから、組織力が向上し、効率が上がり、組織の継続的存続につながるのです。

 ● 組織能力向上 → 競争能力向上
 ● 好機を見逃さず、速く対応する柔軟性が生まれる

 個人規模を超え組織としての活動が必要になると意思決定も論理的でなければ社員はついてきません。およそ人間が、いや人間でなくとも、意思決定を行う場合には、何らかの情報(インプット)を基に判断することになりますし、判断には判断理由があるはずです。それが他人が納得できなくても。そして、その意思決定が正しいか、間違っているかは決定の時点では分からないのであって、マネジメントシステムがサポートする内容ではないのです。意思決定に人生を左右される社員に取ってはたまったものではありませんが、時に経営層は、想像しない創造をするものですから。
 ここで重要なのは、客観的事実です。客観的事実というと生情報そのものを捉える向きもありますが、そうではありません。情報は、数多(あまた)存在しますから、判断する人間が、判断する方向を先に示せば、その判断に沿った客観的事実はいくらでも集めることができるでしょう。経営層の判断を誤らせるのは、情報の収集の手順と方法にあります。経営層の意向に添う情報を集め、経営層に褒められるのは誰しもうれしいのです。このように情報収集こそ、システムがサポートしなければいけないプロセスなのです。マネジメントシステムは、単なるインフォメーションではなく、インテリジェンスを経営層に提供します。そして、経営層は、自信の責任において、インテリジェンスを受取り、判断し、次の方針を立案できる状態に会社を維持していく必要があります。
 プロセスアプローチ、PDCAサイクル、そしてマネジメントシステムアプローチは、経営層に決断の材料としてのインテリジェンスを受取るためのサポートをするのです。

 ● 詳細なデータに基づいて決断できる
 ● 過去の事実を振り返る → 以前の決定の有効性を実証

 「売手良し、買手良し、世間良し」これは近江商人の姿勢を表した言葉ですが、正にISO 9001 品質マネジメントシステムの理念を具現化した言葉でもあります。
 論理的なプロセスアプローチは、すべての関係者との互恵関係を作ります。論理的に不可能な要求は、システムにより排除されますから、正当な要求が残ります。信頼関係の構築は、互いのプロセスの改善と理解により生まれてくるのです。プロセスアプローチは、資源の有効活用をサポートしますから、自組織と供給者が、互いのプロセスを基に調整すれば、組織を超えた効率化が図れるのです。

 ● 変化する市場に対し組織と供給者で柔軟かつ迅速に対応がとれる
 ● コストと資源の最適化
 
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